ゲーミングPCの電源ユニット、なんとなく選んでいませんか?
ゲーミングPCを構成する上で、グラフィックボードやCPUの性能ばかりに注目が集まりがちですが、実は「電源ユニット(PSU)」こそが安定したパフォーマンスと長寿命を支える重要なパーツです。
適切な電源を選ばなければ、せっかくのハイスペックPCも真価を発揮できず、最悪の場合は故障の原因にもなります。
この記事では、ゲーミングPCに最適な電源の選び方を徹底解説します。
初心者でもわかりやすく、ワット数・認証・品質の見極めポイントまで詳しく紹介します。
後悔しない電源選びの秘訣を、今すぐチェックしましょう!
電源ユニット(PSU)とは?ゲーミングPCにおける重要性
ゲーミングPCにおいて電源ユニット(Power Supply Unit/PSU)は、各パーツへ安定した電力を供給するために欠かせない重要なコンポーネントです。
高性能なグラフィックボードやCPUなど、消費電力の大きいパーツを安定して動作させるには、信頼性の高い電源ユニットの選定が不可欠です。
適切なワット数と効率性を持つPSUを使用することで、システム全体の安定性が向上し、各パーツの性能を最大限に引き出すことが可能になります。
逆に、電力供給が不十分または不安定な場合、フリーズや予期せぬシャットダウン、さらにはハードウェアの故障といったトラブルが発生するリスクがあります。
80PLUS認証の基礎知識
電源ユニットには、80PLUSと呼ばれる認証が存在します。
80PLUS認証とは、電源ユニットにおける効率(変換効率)を計測し、その数値が一定基準を上回るものであることを示す国際的な認証規格です。
変換効率が80%以上であることが認証の最低基準となっており、エネルギーの無駄を抑え、発熱や消費電力を低減できる製品に対して付与されます。
たとえば、変換効率が80%というのは、コンセントから取り込んだ電力のうち80%をPCパーツに供給でき、残りの20%が熱などに変換されて失われることを意味します。
この効率が高いほど、コンセントから取り込んだ電力をロスなくPCパーツに届けられることを意味し、発熱や電気代の削減にもつながります。
80PLUS認証のメリット
80PLUS認証を取得した電源ユニットには、次のようなメリットがあります。
- 省電力でエネルギーコストの削減につながる
-
変換効率が高いため、無駄な電力消費が少なくなり、エネルギーコストの削減につながります。
長時間PCを使うユーザーにとって大きな節約効果があります。 - 排熱が少なく、システムの安定性と信頼性が向上する
-
熱が発生しにくいため、冷却ファンの負荷が軽減され静音性がアップします。
また、発熱によるトラブルを防ぎ、システムの動作安定性と信頼性を高めます。 - パーツの熱劣化が少なく、パーツの長寿命化に貢献する
-
温度上昇を抑えられるため、マザーボードやグラフィックボードなど内部パーツの熱劣化を防止することができます。
結果として、PC全体の寿命延長が期待できます。
80PLUS認証は、一定以上の電力変換効率を満たした電源に与えられる国際的な品質基準であり、効率性や信頼性を重視するユーザーにとって重要な判断材料となります。
80PLUS認証はどのように策定されたか?
この認証制度は、持続可能なエネルギーの普及を支援する「CLEAResult社」によって策定されたもので、主に電源ユニットの電力変換効率のみを評価します。
品質保証や安全性の評価とは異なり、純粋に「エネルギー効率の良さ」を判断する基準となっています。
80PLUS認証を取得した電源ユニットは、優れた電力効率を発揮し、エネルギーの無駄を最小限に抑えることができます。
80PLUS認証の種類と各認証の基準
80PLUS認証には、「スタンダード・ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナ・チタニウム」の6つのランクがあります。変換効率が高い順にランク付けされており、認証ランクが高いほど電源ユニットは高価になります。
80PLUS認証には、以下の6つのランクがあります。
- スタンダード
-
効率が80%以上であることを証明する最もベーシックなランク。
- ブロンズ
-
実用的な水準を満たす認証で、低負荷〜高負荷にかけて82〜85%以上の効率を保持。
コスパに優れたモデルも多い。 - シルバー
-
85〜88%以上の効率を示し、ブロンズとゴールドの中間的なポジション。
現在は種類が少なめで、ゴールドと価格が近いこともある。 - ゴールド
-
負荷50%程度で90%前後の効率を誇る。
ラインナップも豊富で、発熱が少なく安定性が高いため、多くのゲーマーに人気。 - プラチナ
-
92%以上という高い効率を実現。
高価格帯だが、熱と電気代を抑えたい場合に選択肢に入る。 - チタニウム
-
最も変換効率が高いランク。
このように、ランクが上がるほど変換効率が高く、発熱・消費電力が抑えられる傾向があります。
しかし、ゴールド以上になると価格も高くなるため、用途や予算に合わせて選ぶことが重要です。
必要な容量(W数)はどう決める?電源容量の選び方
パソコンを組み立てる、またはカスタマイズする際に欠かせないのが電源ユニット(PSU)の容量選びです。
容量を選ぶ際は、以下のポイントを押さえましょう。
- 使用時間から必要な容量を算出する
- 1日の電気使用量を算出する
- 「出力(W)×時間(時間)÷1000=電力量(kWh)」の計算式で求める
- 使用頻度の高い家電製品の出力の相場を覚えておく
- 世帯人数から必要な容量を検討する
- 家族が多い場合は、洗濯機や食器洗浄機、ドライヤーといった電化製品をつかう頻度も高くなる
- 夜型の人がいて、夜中に照明を長く使用しているなど、生活リズムが家族によって異なる場合も電気力用量が変わってくる
- 電化製品の性能を確認する
- 製品背面パネルなどに記載された仕様をチェックする
- 最新の家電製品には、省エネ性能が高く、W数の少ないモデルが多く登場している
- 電気代を計算する
- 消費電力量(Wh)から電気料金を計算できる
- 電気代(円)=消費電力(W)÷1000×使用時間(h)×電力料金単価(円/kWh)
このように、必要な容量(W数)は、使用時間や世帯人数、電化製品の性能などを考慮して決めましょう。
容量(W数)が不足すると、動作不良やシステムの不安定化を招く恐れがあります。
一方で、無駄に大きすぎる容量はコストと電力の無駄になります。
配線方式の種類

ゲーミングPCの電源ユニットの配線方式には、大きく分けて「プラグイン型(モジュラー方式)」と「直結型(ノンモジュラー方式)」の2種類があります。
どちらの方式にもメリット・デメリットがあるため、自作PCやアップグレードを検討している方は、特徴を理解して選ぶことが重要です。
| 配線方式 | 特徴 |
|---|---|
| プラグイン型(モジュラー方式) | 製品に付属する必要なケーブルを選んで接続する方式 |
| 直結型(ノンモジュラー方式) | ケーブルがすべて電源本体につながっており、必要なケーブルを各パーツに取り付ける方式 |
「プラグイン型」は製品に付属する必要なケーブルを選んで接続していく方式なので、必要なケーブルのみを配線するだけとなります。
「直結型」の場合はケーブルがすべて電源本体につながっています。
必要なケーブルを各パーツに取り付け、余ったケーブルをPCケース内にまとめる必要があります。
プラグイン型(モジュラー方式)の特徴
プラグイン型の電源ユニットは、必要なケーブルのみを本体に接続して使用するタイプです。
この方式は、エアフローの確保や配線の自由度を重視するゲーミングPCユーザーに人気があります。
不要なケーブルを使わずに済むため、ケース内部がスッキリと整い、冷却効率も向上します。
直結型(ノンモジュラー方式)の特徴
直結型の電源は、すべてのケーブルが電源本体から直接出ているため、使用しないケーブルも必ず存在します。
これらの余分なケーブルはPCケース内にまとめて収納する必要があり、配線が複雑になりやすいのが特徴です。
ただし、コストパフォーマンスに優れているため、予算重視のユーザーには適した選択肢とも言えます。
電源ユニットの規格
PC電源ユニットにはさまざまな規格がありますが、現在主流となっているのは「ATX電源」「SFX電源」「EPS電源」の3種類です。
それぞれの規格には特徴や用途が異なるため、自作PCやゲーミングPCの構成に合わせた適切な選択が重要です。
| 規格名 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| ATX電源 | 一般的なデスクトップPC向け | 最も広く普及しており、製品の選択肢が豊富。多くのATXケースと互換性がある。 |
| SFX電源 | 小型PC向け | ATXよりもコンパクトで、省スペースPCや小型ゲーミングPCに最適。 |
| EPS電源 | サーバー・ハイエンドPC向け | ATX電源の拡張版で、高出力かつ安定性が求められるシステムに対応。 |
ATX電源とは
ATX電源は、デスクトップパソコン向けの最も一般的な電源規格です。
ATXマザーボードやミドルタワー/フルタワーケースとの互換性が高く、多くの製品ラインナップがあります。
そのため、コストパフォーマンスや拡張性を重視する自作PCユーザーには特に人気です。
SFX電源とは
SFX電源は、小型PC(Mini-ITXなど)に対応したコンパクトな電源ユニットです。
サイズが小さいため、設置スペースが限られたケースに適しており、小型のゲーミングPCやHTPC(ホームシアターPC)に最適です。
EPS電源とは
EPS電源は、ATX電源の強化版で、サーバーやワークステーション、ハイエンドゲーミングPCなど高い電力供給と安定性が求められる環境に対応した電源規格です。
元々エンタープライズ向けに開発されたため、8ピン以上のCPU補助電源コネクタを備えていることが多いのが特徴です。
電源ユニットに使われるコンデンサーとは?故障の見分け方と日本製の信頼性
コンデンサーは、電気を一時的に蓄える蓄電機能を持つ電子部品で、パソコンの電源ユニット(PSU)やマザーボードなど、あらゆる電子機器に欠かせない重要なパーツです。
特にゲーミングPCやハイエンドPCでは、高品質なコンデンサーの使用が安定動作に直結するため、コンデンサーの品質には注目すべきです。
日本製コンデンサーが選ばれる理由
自作PC愛好者やプロのビルダーからは、日本製のコンデンサーが高評価を得ています。
その理由は、以下のような信頼性の高さにあります。
- 故障率が非常に低く、長寿命
- 高温環境でも安定動作を維持
- 高負荷なゲーミングや長時間稼働でも性能劣化が少ない
コンデンサーの故障は見た目でわかるのか
他の電子部品と比較すると、コンデンサーは故障の兆候が視覚的に確認しやすいという特徴があります。
例えば、以下のような症状が見られる場合は、コンデンサーの故障が疑われます。
- コンデンサーの上部が膨らんでいる
- 茶色や黒っぽい液体が漏れ出している
- 基板上に焦げた跡がある
このように、故障時に外観で異常が確認できることから、診断や交換の判断が比較的しやすい部品です。
電源ユニット組み込み時の注意点とよくあるトラブル事例
PC自作やゲーミングPCの組み立てでは、電源ユニット(PSU)の取り付け時に意外なトラブルやミスが起きやすいポイントがあります。
以下に、よくある失敗例とその防止策をまとめました。
1. ケーブルの挿し間違い・接触不良
CPU補助電源ケーブルとPCIe補助電源ケーブルは、形状が似ていて間違いやすい部分です。
誤接続すると、PCが起動しない、あるいはパーツを破損する原因になります。
そのため、モジュラー式電源を使用する場合は、電源ユニット側の端子とケーブルの対応関係をマニュアルで確認しましょう。
2. ケーブル長さ不足による届かないトラブル
フルタワーケースや拡張性の高いPCケースでは、24ピンATXケーブルやCPU補助電源ケーブルの長さが足りないというトラブルが発生しがちです。
事前にケースとマザーボードの位置を確認し、ケーブル長をチェックしておきましょう。
必要に応じて延長ケーブルを準備するか、長めのケーブルが付属する電源ユニットを選ぶのがおすすめです。
3. ネジの締めすぎによる筐体のゆがみ
電源ユニットをPCケースに固定する際、ネジを過剰に締め付けるとファンのフレームが歪む可能性があります。
手締めで適度な力加減を意識し、均等に締めることがポイントです。
4. 初期不良・相性問題
まれに発生するのが、電源ユニットの初期不良やマザーボードとの相性問題です。 以下のような症状が見られる場合、検証が必要です。
- PCが起動しない、電源が入らない
- ビープ音もなく沈黙する
- 再起動を繰り返す、異音がする
5. ほこりや熱による劣化
電源ユニットもファンで冷却されており、ホコリが溜まると冷却性能が低下し、結果的に寿命が短くなります。
定期的なメンテナンス(エアダスターでの清掃など)を実施しましょう。
ケース内のエアフローも見直し、吸気・排気ファンのバランスを整えると効果的です。
まとめ:電源選びがゲーミングPCの安定性を左右する
ゲーミングPCの性能を最大限に引き出し、安定して長期間使用するためには、電源ユニット(PSU)の選定が欠かせません。80PLUS認証の有無や変換効率、適切なワット数、配線方式、規格の違い、使用されるコンデンサーの品質まで、電源には多くの選択ポイントがあります。
「なんとなく」で選んでしまうと、せっかくのハイスペック構成も十分に力を発揮できず、トラブルの原因になることも。だからこそ、自分の用途やPC構成に合った信頼できる電源を選ぶことが、ゲーミングPCを快適に楽しむための第一歩です。
本記事を参考に、パフォーマンスと信頼性のバランスが取れた電源選びを実現しましょう!

コメント